会社解散とは?手続き方法や費用をやさしく解説【スケジュール付】

会社解散 アイキャッチ

会社の解散とは「営業活動を終了し、会社を消滅させることです。」

次のような事情から会社を解散したいけど、どうすればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか?

・営業活動していない会社がある
・会社の業績がどんどん悪化している
・なかなか後継者が見つからない
・法人税の支払いや決算報告の手間から解放されたい

会社の解散に関する一連の手続きは、法律で定められた方法に沿って行う必要があり、少なくとも2ヶ月以上の期間がかかるため非常に手間がかかります。

あなたが会社の解散をスムーズにすすめれるよう本記事では会社解散の手続方法から、かかる費用まで丁寧に解説させていただきます。


1章 会社解散とは

会社の解散は営業活動をやめて会社を消滅させる手続きです。

多くの場合は、事業の業績が悪化したり、事業を継続するメリットがなくなったときに会社を解散することになります。

注意が必要なのは、会社を「解散」しても直ちに会社が消滅するわけではなく、会社の借金や貸付金などの債権債務を整理する「清算手続き」を行い、はじめて会社が消滅することになるということです。

なぜなら、勝手に消滅されると困る人(会社にお金を貸している銀行など)を法律的に保護するため、清算手続きを済まさないと、会社を消滅させることができない法律になっているのです。

一般的な会社解散の主な流れは次のとおりです。

会社解散

1-1 会社が解散するための7つの条件

会社を解散するには、法律で定められた解散する事由(解散の原因)が必要になり、

何の理由もなく勝手に解散することはできません。

株式会社は、会社法で以下の事由によって解散するものとされています。

【会社の解散条件】

①定款で定めた存続期間の満了
(定款に「当社の存続期間は○○年間とする。」などと定めていた場合)

②定款で定めた解散事由の発生
(定款に「○○の目的を達成すれば会社を解散する。」などと定めていた場合)

③株主総会の決議
(株主総会で会社を解散すると決議した場合)

④合併により会社が消滅する場合
(他社と会社を合併することにより、会社が消滅する場合)

⑤破産手続開始の決定
(裁判所への申立てにより、破産手続きが開始した場合)

⑥裁判所による解散命令
(一定の事由のより裁判所から解散しなさいと命令された場合)

⑦休眠会社のみなし解散
(以下参照)

一般的には、③の「株主総会の決議」による解散がもっと多いケースとなり、いわゆるオーナー社長の場合は、実質一人で解散の決断を行うことができます。

⑦の休眠会社のみなし解散とは?

休眠会社とは「最後の登記から12年を経過している株式会社のことです」。

12年間全く登記手続きを行っていない株式会社は、法律により事業活動をしていない会社と判断され、休眠会社とされます。

法務局から休眠会社へ行われる通知等に対して期限内に「事業を廃止していない」旨の届出等をしないと、会社は解散したものとみなされます。これを「みなし解散」といいます。

みなし解散となれば、登記官により職権でみなし解散の登記がされますが、解散の登記後3年以内に会社継続の手続きを経れば、元の状態に戻ることができます。


2章 会社解散後の「清算手続き」とは

会社は解散しても直ちに消滅するわけではなく、会社の貸付金や借金など(債権債務)を整理するために行う「清算手続き」を行い、はじめて会社が消滅することになります。

解散しただけでは、会社に資産と負債が残ったままの状態なので、債権債務を整理し会社に財産がある場合は換金処分などを行う必要があるのです。そのような行為を「清算」といいます。

言い換えれば、B/Sシート(貸借対照表)をプラスマイナス・ゼロにすることです。
具体的には「清算手続き」として、以下のことを行います。

・現務の結了(取引先との契約解除や従業員との雇用契約の解消などを指します)

・債権の回収(売掛金などの債権を回収することを指します)

・財産の換価処分(換価できる財産を処分することを指します)

・債務の弁済(借入金などの、債務を返済することを指します)

・残余財産の分配(債務などを返済した後に残る財産を株主等に分配することを指します)

また、その清算手続きは会社の状況に応じて2つの方法があります。

「通常清算」
 解散した会社が残った債務を全額支払うことができる場合に会社が自ら行う清算方法。

「特別清算」
 解散した会社が債務超過の場合に裁判所の監督のもと行われる清算方法。いわゆる倒産手続き。


3章 会社解散から清算結了までにかかる期間

会社は解散後、すみやかに官報公告で解散したことを公示する必要があり、公告掲載から2ヶ月間は清算結了できないことが法律で決まっているため、解散から清算結了(会社の消滅)まで最低でも2ヶ月以上の期間がかかります。この期間を一般的に「清算期間」といいます。

このように解散の準備から完了までのスケジュールをふまえると、最低でも2ヶ月以上の期間を要することになります。

官報とは?
官報というのは、国が発行している新聞のようなもので、会社の合併や解散、破産など、世の中に広く周知すべき事柄が掲載されます。解散の場合は4~5万円程度の掲載料が必要です。

次章では、もっとも一般的な株主総会の決議による解散から清算結了までの手続きの流れを解説させていただきます。


4章 会社解散から清算結了までの流れ

本章では、会社の解散~清算手続き~清算結了までの流れを見ていきたいと思います。

株主総会の決議により解散する場合の一般的な流れは以下のとおりです。

会社解散

次にそれぞれの手順について簡単に説明いたします。

STEP① 株主総会の特別決議

株主総会での解散の決議は、特別決議の要件で行う必要があります。

特別決議とは、発行済株式総数の過半数の株式を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上の多数をもってする決議です。

一般的には、この解散の決議と同時に、清算人の選任を行います。

清算人とは、会社解散後の清算事務を行う人で、多くの場合、代表取締役が清算人に選任されることになります。

STEP② 解散・清算人選任の登記

解散の日から2週間以内に、法務局で「解散と清算人選任」の登記申請を行う必要があります。

登記申請には、株主総会議事録や定款などが必要になり、解散の登記3万円、清算人選任の登記9000円の合計3万9000円の登録免許税がかかります。

STEP③ 各種機関へ解散の届出

会社解散の登記完了後すみやかに各種機関へ解散の届出をしておく必要があります。

この届出には「異動届出書」と「登記事項証明書」が必要になります。

届出先は、「市区町村役場」、「都道府県税事務所」、「社会保険事務所」、「労働基準監督署」、「社会保険事務所」などといった公的機関です。

「異動届出書」・・・それぞれの機関のHPからダウンロードするか、窓口で交付を受けることができます。

「登記事項証明書」・・・最寄りの法務局で1通600円で取得することができます。

STEP④ 財産目録・貸借対照表の作成

就任した清算人は遅滞なく、会社の財産を調査し、財産目録と貸借対照表を作成する必要があります。

作成した財産目録と貸借対照表は、株主総会の承認を得て会社に保管しておきます。

STEP⑤ 債権者保護手続き

清算人は、会社の債権者に対して会社の解散を知らせ、2ヶ月間以上の一定期間内に債権を申し出るべき旨の「官報公告」と会社が認識している債権者に対して「個別の催告」を行います。

これらの手続きを「債権者保護手続き」といいます。

官報は、国が発行する機関誌で国の広報や法律の公布など、一般の人に広く知らせることを目的として発行されています。

会社を解散した場合は、この官報に解散したことの公告を掲載してもらう必要があるため、全国にある官報販売所に掲載の申し込みを行います。

掲載する文章は以下のような内容になります。

会社解散 解散告知

個別の催告は、官報公告と同時に会社が把握している債権者に、債権の申し出でのお願いすることをいいます。

具体的な方法としては、以下のような書類を債権者へ送付します。

会社解散 催告書

STEP⑥ 解散確定申告書を提出

解散日から2ヶ月以内に、事業年度開始日から解散日までの確定申告を税務署にて行います。

STEP⑦ 残余財産の確定・分配

精算人は、売掛金等の会社の債権を回収し、買掛金や借入金など会社の債務を支払います。

全ての債務を支払ってもまだ財産が残る場合は、株主に分配し精算します。

STEP⑧ 清算確定申告書を提出

残余財産の確定後、1ヶ月以内に税務署に清算確定申告を行い、所得があれば納税します。

STEP⑨ 決算報告書の作成・承認

清算人は清算事務が終了すれば遅滞なく決算報告書を作成し、株主総会を開催して清算事務報告の承認を受けます。この承認により、はじめて会社の法人格が消滅することになります。

STEP⑩ 清算結了の登記

株主総会で清算事務報告の承認を受けてから2週間以内に、清算結了の登記申請を行います。

必要物は以下のとおりです。

・登記申請書
・株主総会議事録
・登録免許税2000円

STEP⑪ 税務署等へ清算結了の届出

清算結了の登記完了後すみやかに税務署、都道府県税事務所、市区町村役場などに清算結了の届出を行います。あわせて「異動届出書」「登記事項証明書」が必要になります。


5章 会社の解散~清算結了までにかかる費用

会社の解散から清算結了までには、次のような費用がかかります。

【登録免許税】    41,000円

会社を解散するときに行う「解散および清算人選任の登記」の際に法務局への手数料(登録免許税)として39,000円と、「清算結了の登記」に2,000円がかかります。

【官報公告費用】  約32,000円

官報公告への掲載する際には、約32,000円の掲載料がかかります。

【その他費用】    約5,000円

登記事項証明書の取得費用など、手続きの過程で諸費用として数千円程度かかります。

【専門家へ依頼する費用】  7万円~数十万円

会社の解散について関与することがある専門家は、税理士、司法書士、弁護士です。

解散する会社の規模や、どの専門家にどのような依頼をするのかによって、費用は大幅に増減します。

例えば、会社解散に関する登記手続きについて、司法書士へ依頼する場合は7万円~12万円程度、会社の解散に関する税務申告を税理士へ依頼する場合は、8万円~数十万円というところでしょう。


5章 会社解散の手続きは専門家へ依頼するのがベスト

会社解散の手続きは、やろうと思えば自分で行うこともできます。しかし、様々な書類を準備したり、法務局など官公庁での煩雑な手続きが必要になるため、何をどのようにすすめて行けば良いのかわからなくなることもあります。

ただし、会社の状況によって税理士、司法書士、弁護士など依頼すべきベストな専門家は変わってきます。

会社の状況に応じたベストな依頼先を判断する基準は以下のとおりです。

顧問税理士がいる場合

【税理士】

顧問税理がいる場合は、まず一番御社の状況をわかっている顧問税理士に依頼することがベストです。

顧問税理士なら、確定申告から貸借対照表の作成など、スムーズに行ってくれます。

ただし、解散や清算の登記手続きは司法書士へ依頼する必要があります。

できるだけ費用を抑えたい場合

【司法書士】

会社が事実上、休止状態の場合など、費用をできるだけ掛けずに解散~清算結了を行いとお考えの場合は、ご自身で動ける範囲で役所の届出などは行い、法務局での登記申請や関係書類の作成のみ司法書士に依頼するのがベストです。

債務超過により破産の可能性がある場合

【弁護士】

債務超過により破産の可能性がある場合は、弁護士へ相談した上で、銀行や取引先との折衝を行い準備を進めるのがベストです。


まとめ

会社の解散についてご理解いただけましたでしょうか?

会社の解散をしようと思うと、様々な手続きや届出をしなければなりません。

そのまま放置しても法人税は課税され続けるので、速やかに解散~清算結了の手続きを完了させたいところです。

ご自身で行うことが難しい部分は、専門家への依頼を検討してみてもいいでしょう。

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