解散登記とは?かかる費用から必要書類まで簡単理解【イラスト付】

解散 登記 アイキャッチ

 会社を解散する!

会社の解散を決めれば、解散することを外部に広く公示しなければなりません。
この公示方法を「解散登記」といいます。
会社解散の決意を固めたら、法務局で解散登記の手続きを行いましょう。

また、会社の解散を決めて、解散登記の手続きをしただけでは会社は消滅しません。

実際に会社を消滅させる手続きを「会社の清算」と呼び、「清算登記」という別の登記申請も行う必要があります。

このように言うと

・手続きの流れはどんな感じだろう?
・どんな書類が必要になるの?
・費用はいくらかかるの?

などなど不安を感じる方もおられると思います。

また、この解散・清算の登記手続きをしっかり完了しておかないと、次のような損害が発生するので注意が必要です。

解散 登記 

本記事では、解散登記だけでなく、解散・清算の2段階の登記手続きの流れや必要書類、かかる費用について詳しく解説をすすめたいと思います。

会社解散を検討中の方にとって、有益な情報になることを願っています。


1章 解散登記とは

会社を解散することを決めると、解散したことを外部に広く公示するため法務局で「解散登記」の手続きを行う必要があります。

また、解散によって会社は清算手続きに移行するため、清算事務を担当して行う「清算人」という役員を選任する必要があります。言い換えると解散後は「取締役から清算人」に、会社の運営権限を移す必要があるのです。

そのため「解散」と「清算人の選任」の株主総会決議を同時に行い、同一申請で登記手続きするのが一般的です。

1-1 会社を消滅させるには二段階の登記が必要

会社を解散しても、会社がすぐに消滅する訳ではありません。会社は解散後、清算手続きを経て清算を結了(完了)し、はじめて消滅することになります。

また「清算結了」したことも公示する必要があるため、登記手続きしなければなりません。

以下のイラストで全体の流れを確認しましょう。

解散 登記 手続き

上記イラストのとおり、解散後に清算を終えてようやく会社が消滅することになります。

ポイントとしては、①と②の間に銀行や取引先などの債権者を保護する手続きのため、2か月以上の期間を設けることになるので、解散の準備から完了まで考えると、少なくとも手続きに2か月半から3か月半程度かかると考えておきましょう。

1-2 登記手続きは2週間以内に行わないと制裁がある

会社法では、会社の登記内容に変更があってから、2週間以内に登記申請しなければならないと定められています。(会社法第915条1項)

また、2週間を経過した場合でも登記申請は受理してもらえますが、代表者個人が100万円以下の過料の制裁を受ける可能性があります。

今回のケースにあてはめると「解散+清算人の選任」から2週間以内、「清算結了」から2週間以内に登記申請の手続きを行う必要があります。

1-3 解散・清算登記の概要まとめ

本章の内容をまとめると以下のとおりです。

いつ・・・・解散や選任、清算結了の決議から2週間以内

どこで・・・本店を管轄する法務局

だれが・・・清算人に選ばれた人

なにを・・・①解散+清算人選任の登記手続き ②清算結了の登記手続き

本記事では、解散登記だけでなく、この2段階の登記手続きの流れや必要書類、かかる費用について詳しく解説をすすめたいと思います。


2章 解散登記から清算結了登記の流れ

本章では解散登記から清算結了登記の手続きの流れを説明したいと思います。

なお、本記事では最も多くのケースに当てはまると思われる「株式会社が株主総会で解散・清算人選任を決議した事例」をもとに説明をさせていただきます。

まずは、以下のイラストで流れの全体像を確認しましょう。

解散 登記 流れ

次に個別のSTEPごとに詳しく見ていきましょう。

STEP① 株主総会で「解散」と「清算人選任」の決議

株式会社は株主総会の特別決議によって解散します。特別決議は議決権をもつ株主の過半数が出席し、その3分の2以上の賛成によって成立します。代表取締役が一人で全株もっている場合は、独断で特別決議は成立します。もし、株主の構成がわからない場合は、会社設立時の定款などをもとに調べましょう。

そして「解散の決議」とともに行うのが、「清算人の選任決議」です。

清算人とは、会社の解散後、貸付金や借金(債権債務)を整理するなどの清算手続きを行う役員です。
解散の決議により、会社として清算手続きをすすめていく必要があるため、取締役⇒清算人への権限のバトンタッチが必要になるのです。

多くの場合は、解散まで代表取締役を務められた方が、代表清算人として清算手続きを担うことになります。

STEP② 解散・清算人選任の登記申請

株主の決議により「解散と清算人の選任決議」が成立すると、決議日から2週間以内に本店所在地を管轄している法務局に「解散と清算人選任の登記申請」をしなければなりません。

期限内の登記申請を怠ると会社法違反として、代表者個人に対して100万円以下の過料の制裁を受ける可能性があるので注意が必要です。

登記申請に必要な書類は自ら作成するか、司法書士へ依頼して作成してもらうかです。

【解散・清算人選任登記の必要書類】

①登記申請書(ひな型) 
②株主総会議事録
③清算人の就任承諾書
④株主リスト
⑤定款
⑥印鑑届書
⑦清算人個人の印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)

なお、⑤の定款については会社設立時に作成しています。設立後に変更していなければ設立時のものが現行の定款になります。万が一、定款が見つからない場合、司法書士に相談して作成してもらうことも検討しましょう。

STEP③ 債権者保護手続き

清算人は清算手続きのなかで、会社の債権者(取引先や銀行)に対して会社の解散を知らせ、2ヶ月間以上の期間内に債権を申し出るべき旨の「官報公告」と、会社が認識している債権者に対して「個別の催告」を行う必要があります。これを「債権者保護手続き」といいます。

ポイントは債権者(銀行など取引先)の準備期間を確保するため、2ヶ月間以上の期間をもつ必要が法律で決められていることです。

官報公告とは

それでは「官報公告」について詳しく見ていきましょう。

官報公告は、政府が発行する機関誌(新聞のようなもの)で、法律の公布や会社の解散や合併など、一般の人に広く知らせることを目的として発行されています。

会社が解散したら、この官報に「解散した事実と一定の期間内に債権の申し出をしてほしいこと」を掲載する必要があります。最寄りの官報販売所かインターネットを通じて掲載の申し込みを行いましょう。

掲載する文章は以下のような内容になります。会社解散 解散告知

また、申し込みから掲載まで10日~20日程度かかることも少なくないので、急いでいる場合は、解散決議の前に事前予約しておくことをおススメします。

個別の催告とは

「個別の催告」は銀行や取引先など会社が把握している債権者に、債権の申し出のお願いをすることをいいます。

具体的には以下のような催告書を各債権者へ送付します。

会社解散 催告書

STEP④ 株主総会で「決算報告の承認 」の決議

清算人は、清算事務と決算事務を終えると、決算報告書を作成し、株主総会で承認を得る必要があります。

株主総会の普通決議は、議決権をもつ株主の過半数が出席し、その過半数の賛成によって成立します。

清算事務が終わり、決算報告書を株主総会決議で承認されれば、清算が結了したことになります。

決算報告書のイメージは次のとおりです。

決算報告書

STEP⑤ 清算結了の登記 申請

解散の時と同様に、「清算結了」が成立すると2週間以内に本店所在地を管轄している法務局に「清算結了の登記申請」をしなければなりません。期限内の申請を怠ると過料の制裁もあるので注意が必要です。

登記申請に必要な書類は自ら作成するか、司法書士へ依頼して作成してもらいます。

【清算結了登記の必要書類】

①登記申請書(ひな型) 
②株主総会議事録
③決算報告書
④株主リスト


3章 解散登記にかかる費用

解散から清算までの登記にかかる費用は大きくわけて次の4つで、それぞれの目安は以下のとおりです。

・登録免許税               【目安】41,000円

・官報公告費用              【目安】32,000~35,000円

・その他費用(謄本取得費や郵送費など)  【目安】2,000~5,000円

・司法書士報酬              【目安】70,000~100,000円

自分で手続きした場合 【合計8万円程度の費用】

司法書士へ依頼した場合【合計15~18万円程度の費用】

弊社の見積書は以下のとおりです。

(官報公告費用は直接、かんぽう代理店に納付していただきますので、本見積書には含まれておりません。

見積書

それではそれぞれ詳しく確認していきましょう。

登録免許税【目安】41,000円

登録免許税とは、法務局で登記申請にする際に必要な登記手数料です。

解散、清算人の選任、清算結了とそれぞれ法律で定められた以下の手数料がかかります。

・解散        30,000円

・清算人選任      9,000円

・清算結了       2,000円

         合計41,000円

書面で手続きする際は、法務局へ提出する登記申請書に収入印紙を貼り付けて納付します。

また、司法書士がオンライン上で手続きする場合は振り込みの方法で納付することになります。

官報公告費用【目安】32,000~35,000円

官報とは、政府が広報・公告のため発行する機関紙で国民に知らせるべき事柄について記載されています。

会社が解散すると、取引先や銀行など不利益を被る関係先も多くあるため、会社が解散し清算手続きに移行したら、「お金を貸しているなどの債権者に対して一定の期間内に申し出てください。」という内容の公告を官報に掲載することが法律上定められています。

官報公告の費用は、掲載する行数によって費用が変わりますが、解散の公告文の内容であれば32,000~35,000円程度の費用になります。

その他費用(印鑑証明書取得費や郵送費など)【目安】2,000~5,000円

手続きの過程で登記事項証明書や印鑑証明書を取得するための費用や郵送費などで数千円の実費がかかります。

司法書士報酬【目安】70,000~100,000円

司法書士へ依頼する場合は、依頼費用として70,000~100,000円程度かかります。

費用はかかってしまいますが、解散登記に関するアドバイス、進捗管理、書類作成、登記申請を行ってくれるので安心です。また、平日しか開いていない法務局や官報公告社へ行く必要もないので、お仕事などで忙しい方は登記のプロに依頼することも検討しましょう。


まとめ

これまで見てきたとおり解散~清算の登記は、一日で終わるような手続きではありません。

少なくとも2か月から3か月かけて、手続きをすすめていかなければなりません。

また、官報販売所や法務局は平日の日中しか開いていないので、仕事をされている方にとっては大きな負担がかかります。

また、登記申請など期限を守らないと罰則がありますので、自信のない方は登記の専門家である司法書士へ依頼することも検討しましょう。

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