家族信託を相談したい人がベストな司法書士を選ぶ為の5つのポイント【報酬目安付き】

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あなたは「家族信託」という近年になって新たに登場した新しい相続の形をご存知でしょうか? 
家族信託とは、一言で言うと信頼できる家族に自分の財産を託して適切な方法で財産を管理・処分を任せる為の方法です。

家族信託をわかりやすくイラスト化してみました。

家族信託概要イラスト

 

このように家族信託は、今までの後見制度や遺言ではできなかった柔軟な相続が実現できるメリットの多い制度なのです。

もっと詳しく家族信託の概要やメリット・活用事例を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

【家族信託とは?認知症対策・財産管理に強い5つのメリットと注意点】←こちらをクリック

ただ家族信託を相談したいと思った時に多くの人が疑問に感じるのが

・家族信託を依頼・相談する専門家はどうやって選ぶの?

・報酬はどれ位?

などです。

まず結論から申しますと家族信託は司法書士・弁護士など士業の専門家に相談することが可能です。

ただ家族信託はまだまだ新しい仕組みですので、実績のある士業の専門家に相談を行うことが非常に重要になってきます。

そこで本日は毎月20件以上家族信託に関する相談を受け、家族信託を実行している現役司法書士の筆者が

分かりやすく下記の事を解説いたします。

・どんな専門家に相談するのが良いのか?

・どれ位の費用がかかるか?

・家族信託を依頼するとどんな流れで進むのか?

家族信託に少しでも魅力を感じた方は是非この記事を活用頂けますと幸いです。

 


第1章 家族信託は司法書士に相談・依頼するのがオススメ

家族信託は、司法書士・弁護士・税理士等士業といわれる人達が主な相談先です。

その士業の中で家族信託を相談・依頼する先としては司法書士がオススメです。

ここでは士業の中でなぜ司法書士への相談がおすすめなのかをわかりやすく解説していきます。

司法書士のバッジ

司法書士がおすすめな理由1 不動産登記など家族信託に必要な諸手続きをワンストップで依頼できる

→ 家族信託を実行する場合は不動産があれば、法務局への信託登記の申請が必要になります。

 信託登記を行う場合は、司法書士に依頼をするケースがほとんどです。

 その点で司法書士に依頼すればワンストップで依頼ができ、司法書士に依頼すればほとんどの書類作成や手続きをあなたの代わりに行ってもらえるので無駄な手間を省くことができます。
 それに登記手続きを熟知している司法書士だからこそ、信託契約締結後に相続が発生した場合の登記手続きも踏まえた適切なアドバイスが受けられて安心でしょう。

 

司法書士がおすすめな理由2 家族信託で特に必要な知識を普段から多く扱うのが司法書士

→ 家族信託全体を設計する場合、成年後見制度・遺言・信託登記等の幅広い手続きの知識が必要です。

司法書士は弁護士などに比べて普段の業務から相続登記・遺言・成年後見をメインに扱っていますので家族信託に必要な専門知識量も豊富な傾向にあります。

 


第2章「家族信託に強い司法書士」に頼むことが何より重要

ここで注意点があります。

司法書士であれば誰でも家族信託を依頼してよいかというとそうではありません。

家族信託に強い司法書士を見つけて依頼しましょう。

家族信託の経験の少ない司法書士に依頼すると、余計な税金が発生したりといった損害が発生することもあります。

本章のポイントを参考に優良司法書士を見つけましょう。

 

2-1 家族信託を相談する優良司法書士を選ぶ5つのポイント

具体的に家族信託に強い優良司法書士を見つけるポイントは以下の5つです。

Point1 自分の専門領域外をカバーする為のネットワークを持っている

家族信託を設計する場合、法律・登記・税金・不動産等の幅広い知識が必要です。

そして家族信託を実行するには自分の専門領域外の他の専門家との連携が必要です、家族信託に詳しい税理士・弁護士や不動産会社とのネットワークを構築しているかは大事なポイントです。

Point2 家族信託専門士の資格を持っている

家族信託専門士の資格を取るには、所定の研修を受講して資格を取得していますので家族信託についての基本的な知識を習得している証明になるでしょう。

家族信託はまだ結論の出ていない未知の領域も多く、最新の事例の情報を知っているかどうかが重要になります。

家族信託専門士の資格を持っていると定期的な研修会等で、最新の事例を共有する活動も行われていますので知識も定期的にアップデートされますので、より良い提案が受けられるでしょう。

Point3 10件以上家族信託を実行したことがある

家族信託が一般的になってきたのは平成29年頃からです。実際に家族信託に携わった事が有る司法書士は少数でしょう。

私の経験上の目安として、家族信託を10件以上実行したことがあれば、家族信託についての経験は豊富な司法書士といえるでしょう。

相談の前に事務所で何件くらいの家族信託の実行をしたことがあるのかを確認しましょう。

Point4 アフターフォローをしてくれる

家族信託は契約が完了してからも、法律や判例の変更等の法律面の変化や財産状況の変化による微調整等が必要な場合が有ります。その際にアフターフォローのサービスを行ってくれる司法書士に依頼をしておけば、サポートが受けられて安心でしょう。

依頼の際に、例えば契約書を作成した後に内容を変更したい場合に対応をして貰えるのか等アフターフォローが有るのかを確認しましょう。

 

Point5 法人で司法書士が複数在籍している

家族信託契約は、作成当時依頼した委託者や受託者が亡くなると相続の手続きが必要になります。

その際に作成してもらった司法書士が個人事務所の場合だと、その司法書士が亡くなってしまっている事も有ります。

司法書士法人の場合で複数の司法書士が在籍していれば、そのうちの誰かが亡くなっていても組織が存続している可能性が個人の事務所に比べて高いので、家族信託の様に永年効力が続くような依頼は司法書士法人にされるのが良いでしょう。

目安として司法書士が3人以上は所属している事が望ましいでしょう。

 

 


第3章 家族信託を司法書士に依頼した時の報酬と実費

家族信託を司法書士に依頼すると以下の項目に関して費用が発生します。

司法書士への報酬・・・信託財産の1%(信託財産額が1億未満の場合)

登記の際の登録免許税(不動産が含まれる場合)・・・固定資産税評価額の1000分の4%

公証人の手数料・・・約3万円~10万円程度

 

3-1 家族信託を司法書士に依頼した場合の報酬

報酬は自由化されていますので、各司法書士により家族信託を依頼した場合の報酬額は異なります。

ただ、家族信託普及協会等の団体が出している報酬の目安にそって料金設定をしている司法書士が多いのである程度の相場が有ります。

当事務所も家族信託普及協会の報酬の目安を参考にして料金を設定しています。

下記に当事務所の料金表を掲載します。

 

信託財産の評価額

手数料

1億円以下の部分

1%(3000万円以下の場合は、最低額30万円)

1億円超3億円以下の部分

0.5%

3億円超5億円以下の部分

0.3%

5億円超10億円以下の部分

0.2%

10億円超の部分

0.1%

 

計算例) 

① 4000万円の場合:4千万円×1%=40万円

② 2億円の場合:1億円×1%+1億円×0.5%=150万円

 

3-2 家族信託を行うときにかかる実費

家族信託を行う時にかかる実費は主に下記の2点です。

① 不動産を家族信託する場合の登記にかかる登録免許税

不動産を家族信託する場合には、法務局に対して信託の登記申請をします。

その際に、固定資産税評価額の1000分の4の額の登録免許税という税金を納めなければなりません。

例えば、固定資産税評価額が1000万円の建物の信託登記にかかる登録免許税は、1000万円×0.4%ですので4万円の登録免許税が必要です。

(ただし土地の信託の登記に関しては平成31年3月31日までは1000分の3です。)

 

② 家族信託契約を公正証書で作成する場合の公証人の手数料

家族信託契約を公正証書で作成する場合は、公証人に対して支払う手数料が必要です。

信託契約にどれだけの財産を入れるかにより額が増減します。

通常は約3万円~10万円位の間におさまります。

 

3-3 家族信託にかかる報酬を抑えるポイント

家族信託にかかる司法書士報酬を抑えるポイントは以下のとおりです。

複数の事務所の見積もりを取ってみる

財産額で報酬が決まるので、なるべく不要な財産を信託しない

 

以上のようなポイントを押さえて上手に利用しましょう。

ただし、家族信託の内容は提案する専門家によって大きく変わるので、あまり報酬にこだわりすぎて安かろう悪かろうでは大切な財産に損害に出る事も有りますので慎重に検討しましょう。

 

 


第4章 家族信託を司法書士に依頼〜完了までの流れ

家族信託を司法書士に依頼してから完了までは平均で約2か月~3ヶ月程度です。

本章では依頼から完了までの大まかな流れを解説していきます。

家族信託の流れ図

Step1 司法書士に依頼

ご自身が納得するまで報酬やどこまでサポートをしてもらえるのかをしっかり確認した上で依頼をしましょう。

Step2 家族信託をどのようなプランで行うかの提案を受けて選択する

家族信託を行うには目的が有りますが、同じ目的でもいくつかのプランを作成して依頼者に提案する事になります。それぞれにメリット・デメリットが有りますので、理解した上で自分のニーズに一番合ったプランを選択しましょう。

Step3 司法書士が家族信託契約書文案を作成

選択したプランにしたがって司法書士が家族信託契約書の文案を作成します。

出来上がれば説明を受ける事になります。

契約内容についてご自身が納得するまで質問をして、良い契約内容を司法書士と一緒に作成しましょう。

Step4 公証役場で家族信託契約書を作成

文案ができれば司法書士が公証役場と打合せをして、いよいよ公証役場で家族信託契約書を作成します。

日程が決まればその日に公証役場に司法書士と一緒に出向いて作成をします。

体調等で公証役場に行くのが難しい場合は、別途費用がかかりますが公証人が自宅や入院先に出張をしてくれるサービスも有ります。

Step5 不動産が有れば信託の登記を申請

家族信託する財産の中に不動産が有る場合は、法務局に対して信託の登記を申請します。

司法書士に依頼している場合は、ほとんどの部分を代行してもらえますのでご本人さんは指示を受けた委任状等へ署名・押印をするぐらいです。

Step6 家族信託専用の銀行口座を作る

最後に、家族信託専用の銀行口座を作ります。

現時点で専用口座を作れる銀行は限られています。

しかし、この家族信託専用口座を作れるかどうかは今後家族信託を運営していく上で非常に重要なポイントです。

家族信託の経験が豊富な司法書士で有れば、各地域でどこの銀行に行けば作れるのかという情報が得られるでしょう。

 

 


まとめ

家族信託を専門家に依頼する場合は司法書士を選ぶ方が多いでしょう。

しかし、司法書士で有れば誰でも良いかというと違います。

家族信託の経験

税理士や弁護士等の他の専門家とのネットワークが有るか

報酬は適正か

自分との相性

そのあたりをしっかりと確認して良い司法書士に依頼しましょう。