【お墓を正しく相続する方法】普通の相続との違いや手続きの流れとは

お墓 相続 アイキャッチ

お墓の相続について色々知りたい!

そのように考え本記事をご覧いただいていることと思います。

本記事では、お墓の相続と普通の遺産相続との違いから、お墓を相続するメリット・デメリットまで、詳しく解説しています。

ぜひ、正しい知識を持って「誰がお墓を継ぐのか」判断していただければと思います。

なお、4章ではお墓を相続する手続きと流れについても解説していますので、ぜひご参考くださいませ。


1章 「お墓の相続」とは?|普通の相続との違い

そもそも「お墓の相続」とはどういうことなのか、知っておきましょう。

お墓の相続とはお墓の権利と管理を引き継ぐことですが、お墓だけにとどまらず、家系図や系譜、仏壇仏具などの祭具も引継ぎ、法要も主宰することが通常です。

お墓や仏壇仏具などの祭具は一般の遺産相続の対象になりません。財産的価値を付けて遺産分割協議で分けるものではないのです。

そこで、お墓や仏壇仏具などが残されていても、遺産分割協議で分けることはありません。


2章 お墓を相続する祭祀承継者(さいししょうけいしゃ)

お墓を相続するのは「祭祀承継者(さいししょうけいしゃ)」と呼ばれる人です。

2-1 祭祀承継者とは

祭祀承継者とは、その一族の代々の先祖をまつったり法要を行ったりなどの「祭祀」を引き継ぐ人です。祭祀に必要なお墓や仏壇仏具その他の祭具、家系図や先祖代々の系譜なども引き継いで管理します。

2-2 祭祀承継者の役割

祭祀承継者は、以下のような役割を担います。

お墓の維持管理

まず、日頃からお墓に手を入れて維持管理を行う必要があります。維持管理のための費用も祭祀承継者の負担です。

遺骨やお墓の管理処分。

故人の遺骨やお墓についての管理処分権も、祭祀承継者にあります。どこにお墓を作るのか、お墓を移転するのか、分骨するのかなども決定できます。

法要の主宰

法要やお盆、お彼岸などの行事は、祭祀承継者が中心となり、親族に声をかけて行います。

基本的に祭祀承継者は上記のようなことを行いますが、法要などは絶対的な義務というわけでもなく、祭祀承継者自身の裁量や都合、慣習などによっては行われないケースもあります。

2-3 お墓を相続する「祭祀承継者」の決め方

祭祀財産は一般の預貯金や不動産などの相続財産とは異なる扱いになるので、祭祀承継者も遺産分割協議によって決めることはありません。

祭祀承継者の決定方法については、次のようなルールがあります。

①   故人の意思によって決まる

先代の祭祀承継者が生前に次の祭祀承継者を指定していた場合には、その意思が優先されます。生前にはっきり述べていた場合や遺言によって祭祀承継者を指定していた場合、指定された人がお墓を相続します。

②   慣習によって決まる

故人が指定していなかった場合には、「慣習」によって祭祀承継者を決定します。たとえばその家族では代々長男が祭祀を承継してきたとか、その地域の慣習などによって、次の祭祀承継者が決まります。

③家庭裁判所の決定によって決まる

故人の意思も不明で慣習によっても決められない場合には、家庭裁判所の決定により、祭祀承継者を決定します。
具体的には、まずは「祭祀承継者指定調停」を行い、相続人同士で話し合いを行います。
合意ができない場合には「審判」となり、家庭裁判所が祭祀承継者を指定します。

裁判所が祭祀承継者を判断する際には、候補者と被相続人の身分関係や生前の生活状況、候補者の自宅とお墓の距離、従前の管理に関する経緯、候補者が祭祀承継者になりたいと望んでいるかどうか、管理能力、利害関係人の意見などを考慮して、故人が生きていたなら、祭祀承継者としたであろう人物を指定します。

一般的に、故人が指定していたケースや明らかな慣習がある場合には、祭祀承継者に関する争いは発生しにくいです。
また、自分達で話し合って決められる場合には、家庭裁判所への申し立ては不要です。


3章 お墓を相続するメリットとデメリット

祭祀承継者となってお墓を相続したら、どのようなメリット・デメリットがあるのか確認しましょう。

3-1 メリット

自分が一族の代表としてお墓や仏壇を管理できる

メリットは、自分が一族の代表になり、先祖代々のお墓や仏壇仏具などを管理できることです。こうした立場そのものに価値を見いだせる方も多くいらっしゃいますし、「本家筋」「一族の代表」ということで、遺産分割協議の際に優先的に相続分を増やしてもらえるケースも多々あります。

自分の望む方法でお墓を管理できる

もうつのメリットは、お墓や仏壇仏具などを、自分の望む方法で管理できることです。
たとえばお墓の管理が大変なので別の場所に移したい場合や、一部分骨したい場合などには、祭祀承継者となっていたら自分の判断で行えます。
もしも兄弟や他の親戚が祭祀承継者であれば、「お墓の場所を移してほしい」と言っても承継者が納得しない限り実現できません。

3-2 デメリット

お墓を相続すると、デメリットも大きくなります。

手間がかかる

つは、管理の手間がかかることです。一族の代表としてお墓や仏壇仏具を相続したら、責任もって管理しなければなりません。たとえば月に回など定期的にお墓参りに行ってお供えをしてお祈りをしたり、お盆お正月には法要を行ったりする必要があります。

こうしたお墓の管理を手間と感じる方も多いでしょう。
最近ではこうしたお墓の管理が難しくなっているので、管理が不要な永代供養などにする人も増えてきています。

管理費用などの負担が発生する

霊園やお寺などでお墓を維持するためには、管理費用がかかります。そうした費用は祭祀承継者の負担となるので、余計な金銭的負担をしたくない方はお墓を相続しない方が良いでしょう。


4章 お墓を相続する手続きと流れ

お墓を相続する際、以下のような手続きの流れで進めます。

4-1 まずは祭祀承継者を決定する

お墓の相続の手続きをする前提として、まずは祭祀承継者を決定する必要があります。

遺言や慣習、それがなかったら親族同士で話し合い、祭祀承継者を決めましょう。自分達で決められなかったら家庭裁判所の調停・審判で決定してもらいます。

4-2 お寺に連絡をいれる

祭祀承継者が決まったら、お墓のある霊園やお寺に連絡を入れます。「相続が発生した」ことを伝えると、名義書換の方法を説明してもらえます。

お墓の管理場所によって必要書類や申請用書式が異なるので、言われたとおりに対応しましょう。

4-3 名義書換を行う

一般的なお墓の名義書換の必要書類は、以下の通りです。

  • 墓地使用許可証、永代使用承諾証など、墓地を取得したときに受けとった墓地利用権の証明書
  • 先代の祭祀承継者の死亡の事実がわかる戸籍謄本などの書類
  • 祭祀承継者の戸籍謄本、住民票
  • 祭祀承継者の印鑑登録証明書、実印
  • 祭祀承継者であることを証する資料(先代の祭祀主宰者との関係がわかる戸籍謄本、葬儀の際の領収証など)
  • 先代の遺言書
  • 親族の同意書
  • 家庭裁判所での審判書

必要書類を揃えて名義変更の申請書と共に提出すると、墓地管理権者の名義変更ができます。

4-4 名義変更の手数料について

名義変更するときには、手数料が必要になるケースも多いです。

金額は、墓地の種類によって異なります。公営墓地の場合、数百円から数千円程度です。
民営墓地の場合には、数千円から万円以上するケースもあります。

お寺の場合には、檀家としての地位を引き継ぐこともあり、お布施をつつむケースが多くみられます。金額はケースバイケースなので、親族や他の檀家に相場を聞いたりお寺に直接尋ねたりするのが良いでしょう。


5.お墓の相続よくあるQ&A

5-1 お墓を相続する際の注意点は何ですか?

お墓を相続するとき、祭祀承継者を決められずにもめてしまうパターンが多々あります。
特に、遺産分割との関連でもめるケースが多いです。遺産分割協議が紛糾すると、お互いが「大切なお墓の管理もあのような親族に任せられない」と言い出します。

このようなときには、家庭裁判所の祭祀承継者調停、審判を利用することにより、祭祀承継者を決めることができます。
しかし審判で祭祀承継者が決まっても親族間の関係が回復するわけではありません。その後は別々に法要を行うことになり、絶縁状態になるケースもあります。

このようなことを考えると、祭祀承継者は、先代が生前の書面や遺言書で指定しておくのが一番です。公正証書遺言で祭祀承継者を指定しておけば、死後にトラブルになるおそれはほとんどなくなるでしょう。

5-2 お墓を相続した際の費用や税金面はどうなるのですか?

実際にお墓を承継すると、どのくらいの費用がかかるのか、税金がどうなるのか悩む方も多いです。
まずお墓や仏壇仏具などの祭具に関しては「相続税」や「贈与税」が発生しません。

そこでどれだけ高額なお墓や仏壇を引き継いでも税金を支払う必要はありません。
このことを利用して、お墓を相続対策に使われる方もいます。生前に高額なお墓を建立したり仏壇を購入したりして預貯金などを減らし、無税で相続させるのです。

次にお墓を相続すると、その後「管理費用」がかかってくることは理解しておくべきです。毎年費用が発生する霊園や、一回払ったら1020年支払いが不要になる霊園、最初の回の費用で済む霊園などさまざまなので、確認が必要です。

法要の際には、お坊さんに来ていただいて読経してもらう必要もありますが、そういった際のお布施なども檀家となった祭祀承継者の負担となります。

5-3 お墓は相続放棄できるの?

お墓を相続すると金銭的にも負担となり、管理も面倒なので「相続放棄」したいと考える方がおられます。
しかしお墓は「相続放棄」できません。

相続放棄をするとはじめから相続人ではなかったことになり、一切の資産も負債も相続しませんが、そもそもお墓や祭具は一般の遺産相続の対象にならないので、相続放棄とは無関係です。相続放棄をしても、誰かがお墓を管理しなければなりません。

反対に言うと、被相続人が多額の借金を残していて相続人全員が相続放棄したとしても、お墓や仏壇まで失うことはありません。お墓や仏壇がどれほど高額でも残せます。

このことは、相続放棄だけではなく限定承認にも言えることです。
そこで借金を相続したくない場合には、お墓や仏壇のことは心配しなくて良いので、熟慮期間内に早めに相続放棄や限定承認するのが良いでしょう。


まとめ

遺産相続するときには、どうしても預貯金や不動産などの財産に目が行きがちですが、実際にはお墓や仏壇仏具の問題も大切です。

できる限り遺言を作成してはっきり指定しておくのが良いでしょう。遺言書の作成方法や祭祀財産の承継方法で迷われたら司法書士がお手伝いすることも可能ですので、お気軽にご相談ください。

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