夫が死亡してから1年以内にやるべき事と必要な法的手続き【必見】

夫 死亡 アイキャッチ

会社・親族への連絡や葬儀の段取りなど慣れないことが多くて大変でしたよね。まずはお疲れさまでした。

次は各種手続きが待っています。葬儀が終わってから自分が「どこに」「どのようなこと」をしなければならないかわからない、このような悩みをお持ちではないでしょうか? 手続きは数も多く、複雑でそのうえ期限まで決まっているものもあるので正直よくわからないですよね。

この記事では夫の死後四十九日までにやらないといけないこと、1年以内に行わなくてはならないことにわけて網羅的に解説しています。どんな手続きが必要なのかわからないという人はぜひこちらの記事をご活用ください

1章 死後四十九日以内にやっておきたい手続き

葬儀、初七日も終わり少し落ち着いたら以下の表の中の手続きを進めて行きましょう。死亡届、死体火葬埋葬許可申請は葬儀社が代行してくれるケースが多いです。また、世帯主変更届、お子さんがいる場合はあわせて児童扶養手当認定請求、国民健康保険証資格喪失届、社会保険証は期限が短いですから最優先で準備しなければいけません。まずはこれらの手続きから開始しましょう。

届出・手続き

手続き先

期限

□ 死亡届

 市区町村役場(7日以内)

死亡を知った日から7日以内

□ 死体火葬埋葬許可申請

 市区町村役場(7日以内)

死亡届と同時に提出

□ 世帯主変更届

 市区町村役場(14日以内)

死亡の事実が発生した日から14日以内

□ 児童扶養手当認定請求

 市区町村役場

世帯主変更届と同時

□ 復氏届

 市区町村役場

期限なし

□ 姻族関係終了届

 市区町村役場

期限なし

□ 国民健康保険証資格喪失届

 市区町村役場

死亡の事実が発生した日から14日以内

□ シルバーパス

 市区町村役場

早めに

□ 子の氏変更許可申請

 家庭裁判所

期限なし

□ 運転免許証

 警察

早めに

□ 死亡退職届

 勤務先

早めに

□ 死亡退職金

 勤務先

早めに

□ 最終給与

 勤務先

早めに

□ 社会保険証

 勤務先

5日以内(通常は会社が手続)

□ クレジットカード

クレジットカード会社

早めに

□ 借金(負債の確認)

 金融機関・ローン会社

早めに

□ 生命保険・入院保険

 生命保険会社

原則支払事由発生から3年以内

□ 埋葬料の請求(社会保険)

 勤務先・社会保険事務所

死亡した日の翌日から2年以内

□ 賃貸住宅の解約

 管理会社・家主

方針決まり次第

□ 電話加入権

 電話会社

早めに

□ 光熱費

 電気・ガス会社・水道局

早めに

以下、特に注意が必要なものについて解説していきます。

死亡届出の提出

まず真っ先にやらなければいけないのは死亡届の提出です。期限は死亡後7日以内と短いため注意が必要です。

届出先は本籍地、死亡地、届出人の所在地のいずれかの市町村役場の戸籍・住民登録窓口となっています。提出するものとして医師による死亡診断書(警察による死体検案書)、届出人の印鑑が挙げられます。

ポイント
同居の親族が届出人となることが多いです。ですが、同居していない親族、親族ではない同居者、家主、後見人等も届出人となることもできます。また、誤解される方が多いですが、届出場所は亡くなった方の本籍地、死亡地、または、届出人の所在地の市町村役場です。

世帯主の変更

世帯主が死亡したときは、新たな世帯主を役所に届出なければなりません。この世帯主の変更も速やかに行う必要があります。期限は14日以内です。提出先は市町村役場の戸籍・住民登録窓口、提出するものは住民異動届出となります。

ポイント
住所地の市区町村役場に住民異動届書というものが用意されています。窓口で死亡の事実を伝え、書類を受け取り、提出しましょう。このあと説明する健康保険の資格喪失届出、国民年金・厚生年金の資格喪失届出などと一緒に提出すれば手間も省けます。

健康保険の資格喪失届出

こちらも期限は14日以内となっています。提出先は市町村役場の医療保険課です。提出するものは資格喪失届出、被保険者証、死亡の事実が分かる資料の3点です。

ポイント

健康保険の資格喪失届出は少々複雑なので詳しく説明します。

医療保険制度を簡単に説明します。医療保険には次の3つがあります。

(1)企業等に雇われている人が加入する健康保険組合、協会けんぽ(全国健康保険協会)などの被用者保険

(2)自営業者などが加入する国民健康保険

(3)75歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度

3つのいずれかの医療保険に国民全員が加入しています。そしてこの3種類のいずれかによって手続きが若干異なりますので注意が必要です。この3つに共通しているのは死亡の日の翌日から、資格を喪失するという点です。

(1)協会けんぽの手続き

夫がサラリーマンだった場合に当てはまります。資格の喪失を14日以内に市町村に届出なければなりません。保険証は、遺族から事業主に返還し、事業主から協会けんぽに返還されます。サラリーマンの妻などが夫の健康保険の扶養に入っている場合で、夫が死亡した場合には、妻は、自分で国民健康保険に加入するか、被用者保険に加入する必要があります。

(2)国民健康保険の相続手続き

自営業者、フリーランスの方に該当します。資格の喪失を14日以内に市町村に届出し、保険証を返還しなければなりません。

(3)後期高齢者医療保険の手続き

資格の喪失を14日以内に、後期高齢者医療広域連合に届出し、保険証を返還しなければなりません。

後期高齢者医療広域連合に対する届出は市町村が窓口になっています。ですから届け出も市町村役場に資格喪失届出を提出すればそれで済みます。

国民年金・厚生年金の資格喪失届出

年金の届け出も期限は14日以内となっています。提出先は市町村役場の年金課などの窓口、または、年金事務所です。提出するものは役所の所定の資格喪失届出、年金受給権者死亡届(報告書)、年金手帳、死亡の事実が分かる資料などとなっています。死亡すると、死亡の翌日に国民年金や厚生年金保険の被保険者の資格を喪失します。

ポイント

こちらも手続きが少々複雑ですので解説します。

国民年金の被保険者が死亡したとき、14日以内に、市町村長または事業主を通じて厚生労働大臣に対して、国民年金の資格喪失届出を提出しなければならないことになっています。

もしもあなたがサラリーマンの妻であり、夫の扶養配偶者として国民年金の3号被保険者として年金保険料の納付を免れていた場合には注意が必要です。事業主を経由して夫の厚生年金資格喪失届出を提出すると同時に、夫が死亡したことによって、自分の国民年金の被保険者の種別が第3号被保険者から第1号被保険者へと変わるため、14日以内に市町村町に対して変更届出を行う必要があるからです。これを忘れると大変なことになりますから気を付けてください。

また、年金を受けとっている受給権者が亡くなった場合には、遺族は、14日以内に、年金事務所に「年金受給権者死亡届(報告書)」を提出する必要があります。死亡の届出を怠ると、故人が受給していた老齢年金の誤入金が継続され、あとで、返還を求められることがあります。ニュースなどで年金の不正受給がたまに報道されますが、原因はこの届出を出さないことが原因です。

住民票の除票の取得

期限が死亡届出の提出後、死亡から5年以内となっているので緊急性は低いですが住民票の除票の取得

についても説明しておきます。申請先は市町村役場の戸籍・住民登録窓口で提出するものは役所の所定の申請書です。

ポイント

削除された住民票のことを住民票の除票といいます。住民票の除票は、削除した日から5年間市町村に保存されます。死亡診断書または検案書を添付して死亡届出が受理されると、市町村長が住民票を削除することになっています。

したがって、住民票の除票は死亡の事実を公的に証明するものということができます。なぜこれが重要なのかというと死亡を証明する資料として、保険会社、法務局、金融機関に提出することを要求されることがあるからです。死亡の事実だけであれば、戸籍謄本にも死亡の年月日が記載されるので、戸籍謄本だけで十分なのですが、実際には住民票の除票を一緒に提出しなければならないことが非常に多くなっています。

なぜなら本籍地を伝えていないまま死亡して、死亡の記載のある戸籍謄本を持参して死亡したと伝えても、戸籍謄本には住所が記載されていないからです。受け手としては、お亡くなりになった方が本当にその戸籍に記載されている方か、分かりません。ですから、この人はここに住んでいて、その人が亡くなったということを分かってもらうために、住民票の除票が必要となるのです。

夫の死後1年以内に済ませておきたい手続き

四十九日も終わると次は相続手続きが必要になってきます。特に注意が必要なのは相続放棄や準確定申告、相続税申告です。相続放棄は期限が決まっていますし、準確定申告、相続税申告は期限を過ぎるとペナルティを受けます。

この表を参考に、優先順位を付けて手続きを進めて行きましょう。

届出・手続き

手続き先

期限・備考

□ 相続人の確定(戸籍の収集)

 市区町村役場

この後の手続きに必要になります。速やかに集めましょう。

□ 遺言書の検認(自筆遺言の場合)

 家庭裁判所

遺言者の死亡を知った後、遅滞なく

□各種名義変更

市区町村役場など

できる限り早く

□ 相続放棄・限定承認の申立

 家庭裁判所

相続開始があったことを知った時から3か月以内

□ 所得税の準確定申告

 税務署(税理士)

相続開始を知った日の翌日から4カ月 以内

□ 遺産分割協議書の作成

 相続人

期限は無いが目安は2~6ヶ月以内

□ 不動産の名義変更登記(相続登記)

 法務局(司法書士)

遺産分割協議成立後、相続税申告までに申請しましょう。

□ 相続税の申告

 税務署(税理士)

相続開始を知った日の翌日から10ヶ月 以内

□ 遺留分減殺請求

 相続人

相続の開始と減殺すべき贈与又は遺贈のいずれかがあった事を知った時から一年

□ 葬祭費の請求(国民健康保険)

 市区町村役場

葬儀を行った日の翌日から2年以内

□ 埋葬料の請求(社会保険)

 勤務先・社会保険事務所

死亡した日の翌日から2年以内

□ 高額療養費の請求(健康保険)

 市区町村役場・社会保険事務所

治療の翌月1日から2年以内

□ 死亡一時金の請求(国民年金)

 市区町村役場

支給事由が生じた日の翌日から2年以内

□ 遺族基礎年金の請求(国民年金)

 市区町村役場

支給事由が生じた日の翌日から5年以内

□ 寡婦年金の請求(国民年金)

 市区町村役場

支給事由が生じた日の翌日から5年以内

□ 遺族厚生年金の請求(厚生年金)

 社会保険事務所

支給事由が生じた日の翌日から5年以内

□ 遺族補償年金・一時金の請求

 労働基準監督署

死亡翌日から5年以内

1年以内に済ませておきたい相続手続きの中でも厳格な期限が決まっている手続きをピックアップします。

保存しておいてイザという時にお役立て下さい。

相続放棄

相続は、借金等の負債も全部引き継ぎます。もしも故人に借金等が有る場合は相続放棄又は限定承認を検討しましょう。相続放棄の期限は3か月以内です。

ポイント
期限で知っておきたいのは自身が相続人となる事を知った時から3ヶ月以内ということです。案外短いので注意が必要です。相続放棄をするなら申立先は被相続人(亡くなった方)の住所地の管轄の家庭裁判所となります。   

故人の所得税の準確定申告

故人に動産所得があったり自営業者等で所得税の確定申告が必要な場合は、相続人が代わりに確定申告をしなければなりません。これを準確定申告と呼びます。

ポイント
期限が4か月と非常に短いので注意しましょう。この期限というのは相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内という意味です。これを過ぎると延滞税等のペナルティを受ける可能性があります。忘れずに申告しましょう。計算期間も紛らわしいので確認しておきます。期間としては、亡くなった年の1月1日~死亡日までです。申告先は被相続人(亡くなった方)の住所地の税務署となります。

相続税の申告

遺産の総額が、相続税の基礎控除を超える場合は相続税の申告が必要になります。基礎控除は3000万円+600万円×法定相続人の数で計算することができます。たとえば法定相続人が3人だとすると基礎控除は4800万円ということになりますね。

ポイント

期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。気を付けたいのが納税期限もこの日になることです。この日を過ぎるとペナルティが生じます。申告先は被相続人(亡くなった方)の住所地の税務署です。

とりわけ不動産をお持ちの方は要注意です。というのも相続税の申告が有る場合は、不動産の場合、計算方法により相続税額が税理士によりかなり変わります。相続税の経験豊富な税理士に相談されるのをおすすめします。

遺留分減殺請求

遺言等があり、自身の相続する遺産が全く無い又は法定相続分より少ないというケースは遺留分減殺請求という請求をする事により一定の割合を取り戻す事ができます。例えば「全財産を愛人に相続させる」という様な遺言があったら、その妻や子は遺言どおりでは全く財産を相続する事はできません。ですがこの遺留分減殺請求をする事により、一定割合の遺産を相続する事ができます。

ポイント
遺留分減殺請求の期限は相続の開始及び遺留分の侵害がある事を知った時から1年以内、または相続開始から10年以内となっています。遺留分減殺請求の際にどれ位の金額を請求できるのかの計算は、専門家でも難しいほどです。遺留分減殺請求を検討される際には相続案件に強い弁護士に相談されることをおすすめします。参考までに遺留分の割合を表にしてみました。

相続人が子供だけのケース

全体1/2(あたまわり)

相続人が配偶者と子供のケース

全体1/2(配偶者1/4 子1/4あたまわり)

相続人が配偶者と被相続人の両親のケース

全体1/2(配偶者1/3 両親1/6あたまわり)

相続人が被相続人の両親だけのケース

全体1/3(あたまわり)

相続関係の相談先の一覧

「相続手続きを自分でするのは知識も時間も無い」という方の場合、夫の死後に相続についての相談をどこにすれば良いのかが分からなかった、という声をよくききます。下記の表に、専門家の取り扱い業務等をまとめました。

基本的な考え方は、

遺産について既に紛争がおきている場合・・・・「弁護士」に相談
不動産の名義変更や相続の手続きを相談したい・・・「司法書士」に相談
相続税申告が必要な場合・・・「税理士」に相談

と考えておくと良いですね。  

まとめ

いかがだったでしょうか?やらなくてはいけない手続きの数はたしかに多いです。それに精神的にも厳しいかと思います。しかし、チェックリストにかかれた内容をひとつひとつやっていけば大丈夫です。

特に期限が短い死亡届出の提出、世帯主の変更、健康保険の資格喪失届出、国民年金・厚生年金の資格喪失届出については最優先でやっておきましょう。また、相続についても相続放棄、遺留分減殺請求は期限が決まっていますし、故人の所得税の準確定申告、相続税の申告は期限までにやらないとペナルティがありますのでこれらも優先的に行う必要があります。保険の支払いなどで住民票の除票の取得が必要になることもありますのでこちらもやっておきましょう。

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