【簡単】記載例を見ながらできる相続放棄申述書の書き方と提出方法

相続放棄申述書のアイキャッチ画像

相続放棄申述書ってどんな事を書いて、どこに提出するの?

自分で書けるのかな?

そんな疑問を持たれて本記事をお読み頂いている方が多いでしょう。
相続放棄申述書は書くこと自体は、そんなに難しくは無いでしょう。

本記事をお読み頂ければ、きっとどう書けばよいかを理解して頂けます

ただし、相続放棄という手続きは厳格な期限が有ります。
そしてもし手続きを失敗してしまうと、多額の借金を相続してしまう事も有るのです。

手続きを行う事は大事ですが、それよりも正しい手続きの選択が一番大事なんだと理解して下さい。

司法書士として多くの相続放棄の手続きに関わってきた中で、注意すべき点も盛り込んでいます。
是非参考にして、失敗の無い相続放棄の手続きを進めてください。

目次

第1章 相続放棄申述書とは

 本章では、相続放棄申述書とはどんな書類なのかを説明していきます。

1-1 相続放棄申述書とは相続放棄を家庭裁判所に申立てる際に提出する書類です

 親等が亡くなって相続が始まった後に、亡くなった方(被相続人)の財産の全て(借金等を含む)を相続しないとする手続きを、「相続放棄」と言います。

 相続放棄を行うには下記の2つのパターンが有ります。

 ① 遺産分割協議で相続分を放棄する
 
 遺産分割協議を相続人間で行い、自身の相続分をゼロにして遺産分割協議書を作成する方法です。
 こちらを一般の方は、相続放棄と勘違いされている場合も有りますが、法的な意味の相続放棄では有りません。
 この手法の場合は、単に財産を受取らないという効果で相続権は残ったままになりますので、後々借金が有った事が判明した場合は借金を支払わないといけません。

 ② 家庭裁判所に相続放棄を申立てる
 
 家庭裁判所に対して相続放棄を申立てて認められる事によって、その相続については相続人では無くなりますので、その後に借金等が判明しても支払う必要は有りません。
 「相続放棄」とはこの②の事をいいます。

 相続放棄の申し立ては、家庭裁判所に対して行います。その相続放棄の申し立ての際に必ず提出する書類が「相続放棄申述書」と言います

 下記に相続放棄申述書を掲載します。

相続放棄申述書のサンプル1

相続放棄申述書のサンプル2

 ダウンロードはこちらをクリック  

1-2 相続放棄申述書は必ず3ヶ月以内に提出しましょう

 相続放棄は、「自分が相続人であると知った時から3ヶ月以内」という期限の内に、亡くなられた方(被相続人)の最後の住所地の家庭裁判所に対して申請をしなければなりません。

 必ずその期限を守って、相続放棄申述書を提出しましょう

 この相続放棄の3ヶ月の期限について詳しく知りたい方はこちらをの記事をご覧下さい→(相続放棄の期限と延長方法を徹底解説!期限切れでもあきらめないで!

第2章 相続放棄申述書の書き方の6つのStep

本章では、相続放棄申述書の書き方を解説していきます。

下記の記載例を参考にしながらお読み下さい。

相続放棄申述書記載例1

相続放棄申述書記載例2

STEP1 提出先の裁判所名と申立をする人(申述人)を書きましょう

 相続放棄申述書は、亡くなられた方(被相続人)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に提出をします。

 管轄を調べたい方はこちらをクリック(裁判所管轄一覧)管轄が分かればその裁判所名を記入します。
 申立をする人(申述人)は相続放棄の申請をされる方のお名前を記入しましょう。

 未成年の方の場合は、親権者がお子さんの代わりに申述人となります。下記に未成年の方の場合の記載例を掲載します。

相続放棄申述書未成年記載例

STEP2 亡くなられた方(被相続人)を書きましょう

 次に亡くなられた方(被相続人)の本籍地等を書いていきましょう。記載例を参考にして記入しましょう。

STEP3 申述の趣旨を書きましょう

 申述の趣旨は、「相続の放棄をする」と記載例のまま記入して下さい。

STEP4 相続の開始を知った日を書きましょう

 次に相続の開始を知った日を書きましょう。相続放棄の期限はこの日から3ヶ月以内となっていますので、一番大事なポイントです。

 相続の開始を知った日の項目の1~4について解説していきます。

相続の開始を知った日項目

解説

1 被相続人死亡の当日

被相続人が亡くなった日に自分が相続人だと分かった場合は、死亡の日を記入して、ここに丸を付けます。例えば同居している親子等で死亡に立ち会った様な場合はこちらです。

2 死亡の通知をうけた日

被相続人が亡くなった事を、郵便や電話等で通知をうけて死亡した日より後に、自分が相続人だと分かった場合はその通知を受けた日を記入して、ここに丸を付けましょう。

3 先順位者の相続放棄を知った日

第二順位以降の相続順位の方が、被相続人が亡くなった事を知っていたかどうかに関わらずに、後に自分より前の相続順位の方全員が相続放棄をして、自分が相続人だと分かった日を記入して、ここに丸を付けましょう。

4 その他

例えば、相続人となった事を知ったのは一年以上前だが、債権者からの被相続人宛ての借金の督促等で債務の存在を知った日等、他に該当する項目が無い場合に使います。

※その他に該当する方は判断が難しい場合も有ります、この申述書記載の日付をいつのするのかを司法書士・弁護士等の専門家に相談して手続きを進めるのがベターでしょう。

Step5 放棄の理由を書きましょう

 こちらは相続放棄をする理由の通りの箇所を選んで丸をしましょう。該当する箇所が無い場合は6のその他に理由を記載しましょう。

Step6 相続財産の概略を書きましょう

 最後に相続財産の概略を書きます。現時点で不明な点が多い場合等はあまり細かい事を気にせずに、とにかく期限を守るのが一番ですので、分かっている範囲で構わないので書きましょう。

第2章 相続放棄申述書と一緒に裁判所に提出する必要書類一覧

 本章では相続放棄の申立ての際に、相続放棄申述書と一緒に家庭裁判所に提出する書類をまとめています。
相続放棄必要書類一覧

※ ご自身の相続順位により必要書類が変ります。相続順位について詳しく知りたい方はこちらの記事をお読み下さい(【あなたのケースが見つかる】遺産の相続順位と相続割合を徹底解説

第3章 相続放棄申述書を提出から完了までの流れ

 相続放棄申述書を必要書類と共に提出するところから、手続き完了の流れまでを解説していきます。

3-1 管轄の家庭裁判所に提出しましょう

  被相続人(亡くなられた方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に相続放棄申述書は提出します。
 必要書類を集めて一緒に提出しましょう。

3-2 相続放棄の照会書と回答書が届きますので記載して返送しましょう

 裁判所により、内容に違いが有りますが一般的には、相続放棄の申請が受付けられると相続放棄照会書と回答書が送られてきます

 相続放棄が認められると、相続人では無くなりますので大きな影響が本人に有ります。本当に本人の意思で相続放棄の申請をしているのかを調べるためのものです。慎重に記載しましょう。

3-3 相続放棄申述受理通知書が送られてきて手続きは完了です

 相続放棄の申述が無事に受理されると、相続放棄申述受理通知書が発行され送られてきます。これで相続放棄の手続きは完了です。

 相続登記等の手続きに必要な場合は「相続放棄申述受理証明書」を取得しましょう

 相続登記の申請の際等に、相続放棄申述受理証明書が必要になります。
 裁判所から交付される相続放棄申述受理通知書の中に相続放棄申述受理証明書の交付申請書が同封されていますので必要な場合は記入して取得をしましょう

第4章 相続放棄申述書を専門家に依頼して書いてもらう方がよいケース

 

司法書士へ依頼イメージ

 相続放棄申述書自体を書くことは、そんなに難しい事では有りません。しかし、相続放棄という手続きは認められなければ、親の借金を相続してしまう事もある手続きですので慎重に進めなければならない場合は司法書士等の専門家に依頼する事を検討しましょう。

 本章では専門家に依頼する事を検討した方が良いケースをご紹介していきます。

4-1 相続放棄の期限まで1ヶ月を切っている

 相続放棄は自分が相続人となった事を知った時から3ヶ月という厳格な期限が有ります。ご自身で書類を揃えていて間に合わないという様な事が無いように注意しましょう。
 司法書士等の専門家に依頼すれば、期限には何とか間に合わせますので検討しましょう。

4-2 プラスの財産とマイナスの財産とどちらが多いか分からない

 相続放棄を申請して一度認められると、それを後から取り消すことは非常に困難です。財産の額が良くわからない様なときは「限定承認」という手続きを選択した方が良いケースもありますので慎重に選択しましょう。
 手続きの選択は、中々法律知識の無い方だと間違え易い部分ですので依頼を検討しましょう。

4-3 期限を過ぎてから、被相続人が多額の借金をしていた事が判明した

 相続放棄の期限を過ぎていても、後から被相続人が多額の借金をしていた事が判明した場合は、その借金の存在を知った時から3ヶ月以内なら相続放棄が認められる可能性が有ります。

 この様なケースの場合は専門的な知識が必要ですので、あきらめずに司法書士・弁護士に相談して手続きを進めましょう。

まとめ

 相続放棄の申述書はポイントを押さえれば、書くことはそこまで難しくありません。

 しかし、相続放棄は一度認められると取り消すのは困難です
 そして、3ヶ月という厳格な期限が有る手続きです。
 良く考えて、場合によっては専門家に相談の上手続きの選択をしましょう。

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