数次相続の遺産分割協議書の作り方/書式ダウンロードで簡単作成!

数次相続とは、先に発生した相続の遺産分割協議が終了する前に、相続人が亡くなってしまい新たに相続が開始されることを言います。このようなとき最初に発生した相続を一次相続、後で発生した相続を二次相続とし、こららをまとめて「数次相続」と呼びます

例えば、亡父(一次相続)の遺産分割協議を放置している間に、母も亡くなってしまった(二次相続)ようなケースです。

数次相続の手続きでは、先に発生した遺産分割協議の内容も含めて、遺産分割協議書を作成しなければならず難易度が高くなります。

この記事では数次相続における遺産分割協議書の作成方法やポイントについて解説します。また、本記事では書式サンプルも掲載しているので、ぜひご活用ください。


1章 数次相続の遺産分割協議書を作成するときの3つのポイント

当然ですが、数次相続の場合通常の遺産分割協議書と記載内容は異なります。数次相続の遺産分割協議書には以下の内容に注意して記載しましょう。

1-1 遺産分割協議書が複数になることがある

数次相続の場合、一次相続と二次相続をまとめて1通の遺産分割協議書を作成する方法と、それぞれ別の遺産分割協議書を作成する方法があります。どちらにしなければいけないという決まりはありませんので、作成しやすい方法で問題ありません。

ただし、両親が相次いで亡くなったケースでは父の相続人と母の相続人が同じであるため、遺産分割協議書はまとめて1通にするほうが手間が少なく楽でしょう。

本記事でも、まとめて1通の遺産分割協議書を作成する方法に焦点を当てて解説していきたいと思います。

1-2 数次相続が発生したことを遺産分割協議書に明記する

遺産分割協議書をまとめる場合、数次相続の詳細を協議書に明記しておく必要があります。

また、「被相続人」は後に亡くなった方ではなく、先に亡くなった方の情報を記載し、次に亡くなった方を「相続人兼被相続人」として記載します。詳しくは2章で確認しましょう。

1-3 署名と実印による押印は相続人全員分が必要

通常の遺産分割協議書であれば相続人本人の署名・押印のみで足ります。

しかし、数次相続の遺産分割協議書をまとめる場合は先に亡くなった被相続人の相続人に加えて、後に亡くなった方の相続人である人も署名し実印による押印をする必要があります。


2章 数次相続の遺産分割協議書のひな型(書式ダウンロード)

数次相続の遺産協議書を作成する際は以下の点に注意しましょう。

① 遺産分割協議書をまとめる場合は先になくなった被相続人の下に、後に亡くなった方を「相続人兼被相続人」として情報を記載

② 数次相続を含めた遺産分割協議を行い、全員が合意した旨を明記

③~⑤ もともとの被相続人の相続人に加えて後に亡くなった方の相続人も「相続人兼●●●相続人」(●●●は後に亡くなった方の氏名)を肩書にして署名と押印をします。

遺産分割協議書のひな形はこちらよりダウンロードください。


3章 数次相続の遺産分割協議書の作り方

数次相続の遺産分割協議書は以下の手順で作成します。

STEP① 被相続人の情報を記載する

数次相続の遺産分割協議書の場合、被相続人と後に亡くなった方の情報を記載しましょう。後に亡くなった方の肩書は「相続人兼被相続人」とします。

STEP② 数次相続の詳細と合意した経緯を記載する

数次相続の詳細と合意した経緯を記載しましょう。「被相続人と相続人兼被相続人がいつ亡くなり、誰と協議し、合意したか」という旨を書きます。

STEP③ 遺産分割の内容を記載する

遺産分割協議で決定した遺産分割の内容を記載します。財産の内容は正確に、また特定ができるよう明確に記載してください。

STEP④ 相続人全員分の署名と押印をする

被相続人と相続人兼被相続人の相続人全員の署名と押印をします。その際、肩書は「相続人兼●●●の相続人」とします(●●●の部分は後に亡くなった方の氏名を記載)。

なお、押印は必ず実印で行い、遺産分割協議書に印鑑証明を添付する必要があります。


4章 数次相続の相続登記とは

数次相続が発生した場合、一次相続における不動産の相続登記(名義変更)も完了していません。その際、原則として一次相続における不動産の相続登記(名義変更)を行い、続いて二次相続について不動産の相続登記(名義変更)をしなければならず、通常よりも手間がかかるので注意が必要です。

つまり、相続が2回発生しているので相続登記も2回しなければならないということです。

【相続登記とは?】

不動産をお持ちの方が亡くなったあと、不動産の名義を変更するための手続きです。

相続登記は「法務局」という法務省管轄の役所で、自ら行うか司法書士へ依頼して行うことになります。

相続登記について詳しく知りたい方はこちら

相続登記とは【司法書士が徹底解説】放置するリスクから手続きの流れまで

4-1 中間の相続人が単独相続するなら1回で手続き可

数次相続の場合、一次相続の分に加え、二次相続以降の相続登記をしなければいけないと解説しましたが、最終的に二次相続の登記結果が反映されれば良いので、一次相続の相続登記は不要のように思いますよね。そこで、例外が求められています。中間の相続人が単独相続する場合は、一次相続の登記を省略することが認められています。

単独相続とは、以下のようなケースです。

  1. 中間の相続人が最初から1人だった
  2. 中間の相続人が複数名いたが、相続放棄や遺産分割協議などで結果的に1人が相続した

1回分の登記を省略することで、省略した分の登録免許税を支払う必要がなくなるため、節約をしたい場合は中間省略をしましょう。

なお「他のシュチュエーション」でも、省略できるケースはあります。しかし、裁判例や登記先例が時代によって変化してるので、数次相続の登記を検討されている方は、司法書士や法務局へ相談し最新情報を仕入れましょう。

4-2 数次相続における相続登記申請に必要な書類

相続登記申請には以下の書類を準備しましょう。こららの書類のほか、「登記申請書」も必要です。

なお、司法書士へ相続登記の依頼をすれば、遺産分割協議や登記申請書の作成、登記手続きに必要な税金の計算まで行ってくれます。

4-2-1 登記事項証明書(登記簿謄本)

法務局や各地の出張所で発行が可能です。申請方法によって異なりますが、1通400円〜600円の手数料がかかります。

4-2-2 住所証明情報

住所証明情報とは、不動産所有者の住所証明する書類を指します。以下のうちいずれかを準備しましょう

  • 住民票の写し
  • 印鑑登録証明書
  • 戸籍の附票

4-2-3 固定資産税評価証明書

固定資産税評価額によって登録免許税の額が変動するため、登録免許税額確認のために必要です。固定資産税評価証明書は、東京都23区内であれば都税事務所、それ以外は市町村役場で発行してもらえます。なお、固定資産税評価証明書は最新年度のものでなければいけません。

4-2-4 【共有名義で登記する場合/遺産分割協議をした場合】被相続人と相続人全員の戸籍謄本等

不動産を共有名義で登記する場合や遺産分割協議をで取得者が決定した場合は「被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等」と「相続人全員の現在の戸籍謄本」の両方が必要です。

4-2-5 【遺産分割協議をした場合】遺産分割協議書と印鑑証明書

遺産分割協議で不動産の取得者が決定した場合は、遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書が必要です。なお、印鑑証明書は市区町村役場で発行してもらえます。また、複数人分必要な場合でも、印鑑登録カードを与れば代理で取得することもできます。

4-2-6 【遺言書で取得者が決定している場合】遺言書と検認済証明書、被相続人の死亡が確認できる書類

遺言書で不動産の取得者が決定している場合は、遺言書と検認済証明書(遺言書が公正証書遺言の場合は、遺言書と検認済証明書の代わりに遺言公正証書謄本)に加えて死亡が確認できる戸籍謄本または除籍謄本が必要です。

4-2-7 【相続放棄した人がいる場合】相続放棄申述受理証明書

相続放棄をした人がいる場合、相続放棄申述受理証明書が必要です。なお、不動産を相続する人が遺言書で決定している場合は必要ありません。

4-2-8 【代理人に登記手続きをお願いする場合】委任状

代理で登記手続きを誰かに依頼する場合は委任状が必要です。司法書士に代理を依頼する場合は、司法書士が委任状の書式を用意して、依頼者は署名押印のみで済む場合がほとんどです。

相続登記の委任状について詳しく知りたい方はこちら

【雛形付】相続登記で委任状が必要な場合と初心者でも作成できる方法


まとめ

数次相続は、通常の相続より複雑になり、手間も時間もかかります。時間がない人や手続きに自信がない方は司法書士へ依頼するのが良いでしょう。なお、登記手続きに関しては司法書士の専門分野であるため、あらかじめ相続に関する依頼は司法書士にしておけば登記手続きの際にスムーズです。

特に換価分割をする場合などは、遺産分割協議の段階から司法書士へ相談しながら進めていくのが良いでしょう。

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