遺留分を放棄したい!手続きと注意点を事例を交え分かりやすく解説

遺留分 放棄

1章 「遺留分を放棄する」とは

遺産相続のトラブルを防止する手段として、「遺留分を放棄する」という方法があります。

今回は、具体例を交えて遺留分を放棄することのメリットを紹介したうえで、手続きの流れや注意点についても分かりやすく解説します。

遺留分の放棄は、将来の資産を大きく左右する重大な手続きです。遺留分の放棄をご検討されている方は、今回の記事を読んで遺留分放棄の基礎を押さえておきましょう。

1-1 遺留分とは最低限の遺産のこと

遺留分とは、「相続人が最低限確保することができる相続財産」のことです。

一般的に、お亡くなりになった方の親しいご家族は、遺産を譲り受けることを期待して生活設計を立てています。

例えば、専業主婦の方は、ご主人が突然亡くなったとしても、「夫の遺産で住宅ローンを支払うことはできるだろう」「子どもの学費は遺産でまかなうことができるだろう」と考えていることがあります。

このような場合に、夫の遺言に「全財産をボランティア団体に寄付する」と書かれていたら、どうしたらよいのでしょうか?遺言のとおりに全財産を寄付してしまうと、子どもの学費や住宅ローンを支払うことができなくなり、生活が立ち行かなくなってしまいます。

そこで、このようなご家族を守るために「遺留分」という制度があります。
上記のケースでは、妻には分のの遺留分が認められています。このため、妻はボランティア団体に対して、「遺産の分のは私のものである」と主張することができます。
このように、相続人には、最低限確保することができる財産が法律で保障されています。これが「遺留分」という制度です。

1-2 遺留分はトラブルの元になりやすい

遺留分は、ご遺族の生活を守るための大切な制度ですが、相続トラブルの元となるというデメリットもあります。

具体的に、どのようなトラブルがあるのでしょうか?

(1)トラブル例1:前妻との間に子どもがいる場合

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法律上の親子関係がある子どもは、遺留分を主張することができます。前妻との間に生まれた子どもであっても、離婚後に一度も会っていない子どもであっても、遺留分を主張することができます。

このように、相続人同士が疎遠である場合や、相続人の折り合いが良くない場合は、遺留分の話し合いがスムーズに進まず、トラブルとなりやすい傾向があります。

例えば、再婚している後妻との間に子どもがいる場合は、前妻の子どもと後妻の子どもが、遺留分を巡って相続トラブルとなるおそれがあります。

後妻の子どもとしては、「離婚後に一度も会っておらず、赤の他人のような関係なのだから、遺産を渡したくない」と考えるかもしれません。しかし、前妻の子どもとしては、「法律で認められている権利なのだから、遺留分として最低限の遺産はもらうことは当然だ」と考えるかもしれません。

このように感情的なわだかまりがある場合には、遺留分の話し合いが長期化するおそれがあります。

(2)トラブル例2:長男を会社の跡取りとする場合

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家族経営で事業を行っている方や、個人事業主の方は、元気なうちに会社の後継者を決めておくと、お亡くなりになった後に事業が停滞する心配がなくなります。

ただし、このような場合には、遺留分のトラブルが生じるリスクを念頭におかなければいけません。
代表者の長男を跡取りとする場合は、会社の資産を長男の名義に変更したり、会社の株式を長男に譲渡したりする手続きが必要となります。
長男に事業を譲渡する時点では、次男と三男が納得していたとしても、代表者がお亡くなりになるまでに会社の価値が高まっていれば、遺留分の問題が生じるリスクがあります。

例えば、オフィスとして引き継いだ店舗の価値が、事業を引き継いだ時点では1,000万円であったにも関わらず、代表者がお亡くなりになった時点では、5,000万円に高騰していることがあります。

次男や三男としては、「1,000万円のオフィスを引き継ぐことには納得していたが、5,000万円もの資産を独り占めするのは許せない」と不満を感じるかもしれません。

このような場合、次男や三男が、長男に対して遺留分を主張する可能性が出てきます。

法律上のルールとして、遺留分の計算は、「相続が開始した時点」での価値を基準として行います。つまり、会社を引き継ぐ時点では遺留分の心配が無かった場合であっても、後に状況が変化することによって、遺留分の問題が生じることがあります。

将来的に遺留分の問題が生じるかどうかは、事業を引き継ぐ時点では正確に予測することができません。その時点では遺留分の心配が無かったとしても、その後の状況次第では、遺留分のトラブルに発展するおそれがあります。

1-3 遺留分を放棄するとリスクが無くなる

以上で見てきたように、遺留分は相続トラブルの元となるおそれがあります。

このようなリスクを無くすためには、あらかじめ遺留分を放棄するという方法が有効です。


2章 遺留分を放棄してもらった方が良い4つのケース

それでは、実際にはどのような場合に遺留分を放棄したら良いのでしょうか?

具体的なケースを見ながら、遺留分を放棄するメリットを考えてみましょう。

2-1 ケースその1:事業の跡取りを指定したいケース

先ほど紹介したトラブル例2では、長男を跡取りとして会社の資産を譲渡した場合に、遺留分のトラブルが生じるおそれがあることをご説明しました。

このようなケースで有効となるのが、「遺留分の放棄」です。

会社を長男に引き継がせる際に、次男や三男に遺留分を放棄してもらえば、後に兄弟が遺留分について揉める心配が無くなります。
もちろん、次男や三男が遺留分の放棄について納得することが必要です。このため、遺留分を放棄する際には、家族で十分に話し合いを行わなければいけません。

一般的には、次男や三男に対して、長男が事業のリスクを背負ったうえで跡取りとなることを説明したうえで、遺留分の放棄をすることを了承してもらうという流れになります。
単に「遺留分を放棄してほしい」と持ちかけると、次男や三男にとってはメリットがありませんので、難色を示すかもしれません。このような場合には、次男や三男に対してあらかじめ実家の土地や現金を生前贈与しておくなど、何らかの経済的配慮をすることが必要となります。

いずれにしろ、家族間に心情のもつれを残さないためにも、遺留分の放棄についての話し合いは、時間をかけて慎重に行う必要があります。

2-2 ケースその2:遺産を慈善団体に寄付したいケース

遺産を慈善団体に寄付したいとお考えの方は、遺留分について検討しておく必要があります。

相続人である妻や子どもには、遺留分を主張する権利があります。遺言に「全財産をボランティア団体に寄付をする」と記載していても、妻や子どもがその団体に対して遺留分を主張するかもしれません。このような場合、ボランティア団体とご遺族がトラブルとなる可能性があります。

例えば、団体の職員の方が法律に精通していない場合には、遺留分の主張が上手く伝わらず、団体側が「遺言があるのだから、全財産は団体のものである」と主張して、話し合いが平行線となるかもしれません。

その他にも、妻と子どもが遺留分を主張した時点で、既にボランティア団体が遺産を使ってしまったというトラブルも考えられます。このような場合、団体側が「遺留分に相当する財産をご遺族に返したい」と考えても、既に使ってしまった以上、十分な金額を返還できないかもしれません。

これらのリスクを避ける手段として、「生前に妻と子どもに遺留分を放棄してもらう」という方法があります。

例えば、妻や子どもが生活に困らないように、実家やマンションの名義を妻と子どもに変更しておき、その代わりに遺留分を放棄してもらう、という方法が考えられます。

妻と子どもとしても、自分たちの生活に心配が無いのであれば、ボランティア団体を支援することに賛成するかもしれません。

2-3 ケースその3:相続人の折り合いが良くないケース

相続人の折り合いが良くない場合、遺産分割で揉める可能性が高くなります。このような場合には、「遺言の作成」と「遺留分の放棄」をセットにすることによって、遺産分割のリスクを最小限に抑えることができます。

遺産分割協議をまとめるためには、「相続人全員の合意」が必要となります。相続人の誰か一人でも納得していない場合は、遺産分割を終了することはできません。

相続人同士が疎遠である場合や、折り合いが良くない場合には、相続人全員で集まって話し合うことが難しく、相続の手続きを終えるまでに長い時間がかかってしまいます。

例えば、前妻との間に子どもがいる場合には、その子どもは相続人となります。再婚している場合には、現在の妻も相続人となりますので、遺産分割の手続きでは、現在の妻と前妻の子どもが、協力して話し合いを進めなければいけません。

このような場合、感情的なわだかまりがあるために、通常の相続よりも手続きに時間がかかる傾向があります。特別な恨みや因縁が無い場合であっても、遺産分割はお金に関する問題であるため、些細な発言がきっかけとなって大きなトラブルに発展することもあります。

しかし、遺言で遺産分割の方法を具体的に指定しておけば、相続人同士が集まって話し合いをする必要はなくなります。

ただし、遺言の唯一のデメリットとして、「遺言が遺留分を侵害している場合に、相続人が遺留分をめぐって争いとなる」ということがあります。このデメリットを避けるためには、「遺留分が問題となりうる相続人に、あらかじめ遺留分を放棄してもらう」という選択肢があります。

ご自身がお亡くなりになる前であれば、対面してゆっくり話し合いをすることができますので、遺留分の放棄について納得してもらえる可能性が高くなります。あらかじめ遺留分を放棄してもらえれば、遺留分で揉めるリスクがなくなり、遺言に書かれた内容のとおりに実現することができます。

先ほどの例でも、お亡くなりになる前に前妻の子どもときちんと話し合いを行っておけば、遺留分の放棄に納得してもらえる可能性が高くなります。特に、前妻の子どもが既に成人している場合や、前妻が再婚しており新しい父親がいる場合には、遺留分を放棄することに抵抗が無いかもしれません。。前妻の子どもにとっても、遺留分を放棄することによって遺産分割のトラブルから解放されるというメリットがあります。

なお、前妻の子どもがまだ幼い場合には、前妻を通して話し合う事が必要となります。前妻としては、遺留分を放棄することについて抵抗を感じるかもしれません。このような場合は、子どもの生活費としてある程度の金銭を渡したうえで、その代わりに遺留分を放棄してもらう、という方法が考えられます。

以上のとおり、相続人の折り合いが良くない場合は、「遺言の作成」と「遺留分の放棄」をセットにすることによって、遺産分割のリスクを最小限に抑えることができます。

2-4 ケースその4:株式や土地など価格変動の激しい財産があるケース

ご自身がお亡くなりになった後の相続トラブルを避けるために、「遺言で平等に遺産の配分方法を決めておく」という方法があります。

例えば、ご自身が所有している不動産の価値を専門家に算定してもらい、「長男にはマンションを、次男には株式と現金を譲る」と遺言に記載しておけば、長男と次男が遺産分割で揉めるリスクが低くなります。

しかし、このような遺言を準備していたとしても、100パーセント安心することはできません。株式や土地は、経済状況によって価格が変動する可能性があるからです。

遺言を書いた時点では、平等に財産を配分したつもりであっても、その後に株式の価値が暴落した場合には、次男が遺言の内容に不満を持ってしまいます。

不満を持った次男は、長男に対して遺留分を主張することができます。しかし、長男としては、「遺言に書いてあるとおりに、父親の意思を尊重するべきだ」と考えて、遺留分を渡すことを拒否する可能性があります。場合によっては、長男が特別受益や生前贈与の問題を指摘して、全面的に次男と争うかもしれません。

このように、遺産分割の話し合いでは、誰かが遺留分を主張したことをきっかけとして、他の相続人が別の問題を主張し始めて、結果としてトラブルが泥沼化する、ということが珍しくありません。

このような兄弟での相続トラブルを避けるためにも、遺言を作成した時点で、相続人全員に遺留分を放棄してもらうという方法が有効です。

上記のケースでは、長男と次男の双方に価格変動のリスクがあるため、二人そろって遺留分放棄をすることには、お互いにメリットがあります。

兄弟そろって遺留分放棄を行えば、遺産分割のトラブルのリスクを最小限に抑えることができます。


3章 遺留分放棄の手続きの流れ

遺留分の放棄は、ご自身の将来の財産に大きな影響を与える重大な手続きです。このため、生前に遺留分を放棄するためには、裁判所で手続きを行うことが必要となります。

それでは、具体的にどのような手続きが必要となるのでしょうか?

大まかな手続きの流れは次のとおりです。

1 まずは財産を調査する

2 誰が相続人になるかを確認する

3 必要な書類をそろえる

4 裁判所に書類を提出する

5 裁判所が審査を行う

では細かく見ていきましょう。

3-1 まずは財産を調査する

遺留分を放棄するためには、「自分が遺留分によってのどれくらいの財産を獲得する可能性があるか」を把握していなければいけません。

そこで、まずは「相続財産となりうる全ての財産」を調査して、「相続財産一覧表」を作成します。

3-2 誰が相続人になるかを確認する

「遺留分によってどれくらいの遺産を取得できるか」ということは、相続人の人数によって異なります。このため、「誰が相続人になるのか」ということを確認しておかなければいけません。

相続人の調査は、戸籍謄本を確認することによって行います。現在の戸籍謄本だけでなく、生まれてから現在に至るまでの全ての戸籍謄本が必要となります。

結婚や離婚、養子縁組や引っ越しによって戸籍を異動した場合には、複数の戸籍が必要となります。除籍簿や改製原戸籍など、全ての戸籍を調査します。

相続関係を示す書類については、市役所・区役所・町役場などで取得できます。

3-3 必要な書類をそろえる

裁判所に提出するための書類をそろえます。相続財産に関する資料や、相続関係を示す戸籍謄本を集めたうえで、遺留分放棄の許可申立書や財産目録などの書類を作成します。

借金などのマイナスの財産が相続財産に含まれている場合は、それらの資料も全てそろえます。

3-4 裁判所に書類を提出する

書類が全てそろったら、家庭裁判所に提出します。裁判所に書類を提出する際には、申立ての費用も支払います。申立ての手数料は800円です。

書類のひな形は裁判所ホームページ上からダウンロードすることが可能です。

3-5 裁判所が審査を行う

裁判所は、提出された書類に不備が無いかを確認したうえで、遺留分を放棄するための基準を充たしているかを審査します。

無事に裁判所の審査を通過すると、裁判所から遺留分放棄の許可が出されます。


4章 遺留分を放棄する際に気をつけたいつの注意点

最後に、遺留分を放棄する際に気をつけるべき注意点を確認しておきましょう。

4-1 「遺留分の放棄」と「相続放棄」は異なるものである

誤解されている方が多いのですが、「遺留分の放棄」と「相続放棄」は全く別の制度です。

「相続放棄」は、相続人としての地位そのものを失う手続きです。相続放棄をすると、借金などのマイナスの財産から逃れることができますが、プラスの財産も引き継ぐことができなくなります。

これに対して、遺留分の放棄は、「自分の取り分が少なくても、遺留分を主張しない」ということを宣言する手続きです。遺留分を放棄しても、相続人であることには変わりはありませんので、プラスの財産もマイナスの財産も相続することになります。

もしお亡くなりになった方に多額の借金がある場合は、たとえ遺留分を放棄しても、その借金を相続しなければいけません。借金から逃れるためには、「相続放棄」の手続きを行うことが必要となります。

4-2 一度遺留分を放棄すると取り消すことは難しい

一度裁判所によって遺留分の放棄が認められると、容易には取り消すことはできません。

というのも、生前の遺留分の放棄は、裁判所で厳格な審査が行われたうえで許可されるもので、他の相続人などの関係者は、遺留分の放棄があることを前提に動きますので、それを取り消してしまうと、関係者に大きな混乱を招くことになるからです。

ごく例外的に、特別な事情がある方に限っては、取り消すことができます。ただし、取り消すための理由や詳細な状況について、裁判所で詳細に説明を行わなければいけません。

たとえば、現在お金に余裕があって、「親の遺産はいらないな」と遺留分を放棄したとしましょう。その後、収入が激減した状態を想像してください。そのとき「やっぱり遺留分だけは欲しい」と思っても、遺留分の放棄を取り消すのには困難が伴います。

一度遺留分を放棄すると、なかなか取り消すことはできません。将来的に後悔しないためにも、遺留分の手続きに精通した専門家にご相談することをお勧めいたします。

当事務所では、これまでに数多くの相続トラブルを取り扱った実績がございます。当事務所にご相談していただければ、専門的なノウハウを生かして詳細な調査を行い、ご自身のケースに即して遺留分放棄を放棄することのメリットとデメリットについてご説明いたします。お悩みの方は、いつでもお気軽にご相談ください。

4-3 複数人が放棄をする場合は同時に放棄したほうが良い

遺留分を放棄する手続きは、相続人の人が単独で行うことができます。ただし、複数人で放棄することをご検討されている場合は、同時に行うことをお勧めいたします。

例えば、「長男が父親の事業を引き継いで跡取りとなるため、次男と三男は遺留分を放棄しよう」と話し合っているケースを考えてみましょう。

次男がさっさと手続きを済ませたにもかかわらず、三男は「そのうち手続きをしよう」と言って放置していると、その間に父親がお亡くなりになってしまい、相続が始まってしまうかもしれません。

このような場合、相続トラブルが生じるリスクが高くなります。次男は既に遺留分の権利を失っているにも関わらず、三男は遺留分を主張することができます。

口約束で「遺留分を放棄しよう」と話していただけでは、法的な効果は生じません。三男が遺留分減殺請求をした場合、長男も次男も阻止することはできません。

このような揉め事を避けるためにも、複数人で放棄することをご検討されている場合は、同時に手続きを行うことをお勧めいたします。

4-4 手続きは複雑なので司法書士や弁護士に依頼した方が良い

遺留分は、相続人の生活を保護するための制度です。遺留分を放棄するということは、相続人の将来の資産に大きな影響を与えます。

このように、遺留分の放棄には重大な法的効果があります。このため、遺留分の放棄の手続きは裁判所によって厳格に行われます。

裁判所に申し立てをするためには、膨大な資料をそろえなければいけません。相続財産に土地やマンションなどの不動産が含まれている場合には、不動産関連の資料を集めなければいけません。株価や国債などの金融商品が含まれている場合には、金融関連の資料が必要となります。

つまり、裁判所に提出する書類は、状況に応じてケースバイケースに判断しなければいけません。どのような資料が必要となるかを判断するには、専門的なノウハウが必要となります。

財産状況や相続関係を正確に調査するには、長い時間がかかります。ご自身で調査を行おうとすると、大きなストレスとなるだけでなく、事実関係の把握を誤ってしまうリスクもあります。

遺留分の放棄は、重大な法的効果が生じる手続きです。遺留分の放棄をご検討されている方は、司法書士や弁護士にご依頼されることをお勧めいたします。

当事務所では、日頃から相続関係の案件に力を入れておりますので、これまでに遺留分に関するトラブルを数多く取り扱った実績がございます。遺留分の放棄でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

4-5 放棄した後に取り消す為には「正当な理由」が必要

遺留分を放棄するためには、裁判所によって厳格な審査が行われます。このため、一度遺留分の放棄が許可されると、簡単に取り消すことはできません。

ただし、正当な理由がある場合に限っては、遺留分の放棄を取り消すことができます。

例えば、遺留分の放棄を行った後に、結婚や離婚によって相続関係が大きく変わった場合や、事業の経営状況が悪化して資産状況が大幅に変動した場合には、正当な理由があるとして取消しが認められる可能性があります。

どのような場合に「正当な理由」に当たるかどうかは、一律に線引きができる問題ではありません。ケースバイケースに判断することが必要となります。単に「気が変わった」「遺留分が惜しくなった」という理由では、遺留分の放棄を取り消すことはできません。

なお、ご自身で遺留分放棄の手続きをした方の中には、「慌てて手続きをしたので、相続人を間違って把握していた」という方や、「インターネットの情報をうのみにして、遺留分の制度を誤解していた」という後悔をしている方もいらっしゃいます。

このような誤解があったとしても、ご自身の過失によって事実関係を誤解していた場合は、裁判所から正当な理由と認められにくく、取り消しが認められることは非常に困難です。

このようなリスクを避けるためにも、遺留分の放棄をご検討されている方は、あらかじめ専門家にご相談されることをお勧めいたします。当事務所では、これまでに数多くの相続トラブルを取り扱った実績がございます。お悩みの方は、いつでもお気軽にご相談ください。


5章 まとめ

遺留分は、相続人の生活を保護するための制度です。遺留分を放棄するということは、相続人の将来の資産状況に大きな影響を与えます。遺留分の放棄の手続きは裁判所によって厳格に行われるため、専門的なノウハウが必要となります。遺留分の放棄についてお悩みの方は、専門家にご依頼されることをお勧めいたします。

遺留分の放棄は、複雑な制度です。さらに詳しく知りたいという方は、お気軽に当事務所までご相談ください。当事務所では、日頃から相続の案件に力を入れており、これまでに数多くの遺留分のトラブルを目にしてきました。遺留分の放棄でお悩みの方は、どうぞ安心してご相談ください。

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